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2017-12-27

ワークライフバランスで実現する調和のとれた働き方〜企業に求められる取り組み

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ワークライフバランスという言葉が注目され始めてから数年が経ちました。しかし、過重労働による過労死はなくなりませんし、ブラック企業と呼ばれる過酷な労働環境で働く人たちの悲鳴はいまだに聞こえてきます。

調和の取れた働き方を実現するため、企業に求められる取り組みについて紹介します。

ワークライフバランスとは?

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ワークライフバランスとは、仕事(ワーク)と生活(ライフ)の調和(バランス)を実現することを指します。ライフには、育児、家事、介護などの家庭生活に加え、趣味の充実や自己研さんなどのプライベートも含まれています。

多くの日本人は、ワークライフバランスを叶えた働き方ができているとはいえないでしょう。残業に次ぐ残業で、家には寝に帰るだけ、土日出勤も当たり前……という人は、周りを見てもけっこういるはずです。

ワークライフバランスが必要とされる理由

ワークライフバランスが必要とされる理由は、個人で見ても国家的に見ても、「働き過ぎ」は悪影響しか及ぼさないためです。

日本において勤勉さは昔から美徳とされてきましたが、長く働くという意味での勤勉さは、むしろ問題視されているのです。

もちろん、働くのは悪いことではありません。たくさん働く分、お給料も増えますよね。しかし、働くことに時間を割き過ぎたせいで家庭をおろそかにしたり、健康を害してしまったりしては意味がありません。

私たちは、そもそも人生を充実させるために働いています。仕事は生きがいになり得ますが、そのせいで他の大事なことを見失っては本末転倒です。

また、余暇が少なければ消費行動をとらなくなります。誰もお金を使わない世の中では、経済の発展はありません。なお、超過労働は婚姻率や出生率低下の要因としても指摘されています。

出会いやデート、夫婦の時間をとるような余裕がなければ、結婚も出産もできません。少子化を打開していくには、ワークライフバランスの実現が不可欠です。

企業に求められるワークライフバランスへの理解

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ワークライフバランスを実現するためには、個人の努力だけでは足りません。残業ありきで回っている、日本の企業の体質を改善することが重要視されています。

定時に上がれ、週休は2日で、有給休暇も育児や介護のための休暇もきちんととれる。それでいて社員が少しも後ろめたくない気持ちになるためには、企業側の理解が最も必要です。

企業がワークライフバランスに取り組むメリット

「残業してもらわなければ、会社は倒産してしまう」と叫びたくなる経営者もいることでしょう。しかし、企業側がワークライフバランスに取り組むメリットは十分にあります。ご紹介しましょう。

社員の定着率の向上

長時間勤務が慢性化した企業では、子育て世代の女性が働くことはできません。また、心身を消耗して退職を願い出る社員が出て、定着率が著しく低下してしまいます。

社員のワークライフバランスが叶えば、家庭生活に割く時間が増え、心身ともに健康になるため、やむを得ず退職する社員は少なくなります。定着率が向上すれば、人員を新たに募集したり教育したりする費用が節約できます。

女性社員の比率向上

結婚、出産により、優秀な女性社員が次々と辞めてしまうことに悩みを抱える企業は多いでしょう。ワークライフバランスが安定すれば、結婚や出産で辞めざるを得ない女性社員は少なくなり、女性の比率がアップします。

女性社員が増えれば、生活者の視点からさまざまなアイデアや仕事上の効率向上についてのヒントを与えてくれることが期待できます。

社員のモチベーション向上

余暇が充実すれば、社員の満足度が高まり、仕事に対するモチベーションがアップします。やる気の向上は、仕事の効率化や新しいことに挑戦する意欲を育てるなど、さまざまな面に良い影響を及ぼします。

創造性の高まり

生活に割く時間が増えることで、社員はさまざまなことを経験することでしょう。その経験を、商品アイデアなどに活かすことが期待できます。

日本で初めて週休二日制を導入した松下電器が、土日に家庭生活を経験した社員のアイデアによって、さまざまな家電を開発していったことは有名です。

仕事の効率化

定時に上がることが当たり前の会社になれば、社員は「いかに早く仕事を終わらせるか」を考えることになります。仕事の効率アップが期待されます。

優秀な人材の確保

ワークライフバランスの整った企業であることをアピールできれば、採用で他の企業よりも優位に立つことができます。より優秀な人材を確保することにつながります。

ワークライフバランスの課題

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ワークライフバランスの実現は、企業にとってメリットばかりのように見えますが、もちろん課題もあります。残業を禁止すれば仕事の効率化や社員の定着が見込めますが、全ては予測の域を超えません。

労働時間の削減によって受けるダメージを吸収する体力が、企業に求められます。

また、企業ばかりではなく、一個人にとっても、課題はあります。膨大な量の仕事をいかに消化するかが問われてきますし、「仕事がなければ、何をしたらよいのかわからない」という無趣味な社会人も一定数います。

なお、残業代を稼ぐことでやっと生活できているという人もいます。結局は副業をするというようなことになれば、意味がありません。

企業単位でも、個人単位でも、ワークライフバランスの課題は山積みです。これからいかに日本人の人生が充実したものになるかは、個人の、そして企業の手腕にかかっています。

おわりに

ワークライフバランスは、個々人の仕事と生活の比重を同じにするという意味ではありません。働くべき時期はバリバリ働き、子育てや介護が必要になったら少しブレーキをかけるといったような、人生単位での調整が望まれています。

そのためには、社員それぞれの労働環境を整え、全体として会社がまわるように上手くマネジメントする存在が必要です。

優秀なマネージャーのもとでこそ、ワークライフバランスの実現がかなうといっても過言ではないでしょう。

社員と密なコミュニケーションをとることができ、個人も全体も管理することができるマネージャーの育成が、何よりも重要といえるのではないでしょうか。


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