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2018-08-06

メンターとはどういった人を指すのか?メンターの役割と必要とされる理由

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時代のニーズに合わせた人材を育成する手段として、歳の近い先輩社員が新入社員などの若手を指導、サポートするメンター制度を導入する企業が増えています。そこで、メンターの役割と必要とされる理由、そして導入することで得られるメリットを紹介します。

メンターとはどういった人を指すのか?

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メンターは、日本語に直訳すると助言者、あるいは相談者という意味です。メンターという言葉は、古代ギリシャの長編叙事詩「オデュッセイア」の中に登場する賢者Mentor(メントール)が語源となっています。彼は王子の教育係であり、信頼できる素晴らしい助言者でした。
メンターとは、これを現代の企業に置き換え、中途入社を含む新入社員を指導、サポートする先輩社員のことを指します。通常、メンターには直接の上司に当たる人とは別に、新入社員に年齢が近い先輩社員が選ばれます。そして、サポートされる新入社員はメンティーと呼ばれます。
このメンター制度は、企業理念の浸透や日々の業務の支援とともに、仕事上の悩みなどメンタル面もサポートし、人材を育成していく仕組みの一つとして導入されはじめました。

メンターの役割

メンターは、メンティーの上司ではないので直接仕事を与えることはありません。メンターの役割は、あくまで仕事をすることの意味を考えさせるとともに問題を解決する方法を見出すための支援をすることです。そして、一方的にアドバイスや指導を行うだけでなく、両者は相互的に利益を享受する関係でなければなりません。
そのためには情報だけでなく、目標や成果などを共有する関係を構築する必要があります。重要なのは、日々の話し合いの中からメンティーの中長期的なキャリア目標を引き出し、その達成のための育成計画を立てて、活躍の機会を作りながら指導していくことです。
また、メンティーの能力には個人差があり、性格も様々です。個々の能力や性格に合わせて個別対応をしていくこともメンターの重要な役割の一つです。メンターには実務経験や能力、資質などいろいろな要件が求められますが、何よりもメンティーと本音で向き合えるコミュニケーション力が必要と言えます。

メンターが必要とされる理由

・メンター制度を導入することで得られるメリットなど
終身雇用制度と年功序列制度が大勢を占めていた頃は、新入社員には、時間をかけてゆっくりと育成していく方針の企業がほとんどでした。しかし、終身雇用と年功序列が崩壊しつつある昨今では、早期離職率が増加しているため、企業は新入社員の段階から多くの意識改革やスキル付与を押し進めるようになりました。
それと同時に、世の中の変化とともに継承するべき技術や知識が大きく変化し、新入社員が学ぶ様々なスキルを先輩社員が共通言語として持ち合わせていないという問題が出てきました。特に、以前から行われている人材育成法であった業務プロセスに基づいた実務指導のOJT(On the Job Training)が効果的に機能しない場面が増えてきています。さらに、残業削減を中心とした労働時間の短縮への取り組みが本格しているため、限られた時間の中で効率よく成果を求める必要があります。

こうした時代背景から注目されるようになったのがメンター制度です。メンター制度ではメンターに組織内の共通言語、共通認識を理解させます。そして、メンターの持つ技術やマインド、ノウハウと合わせて、これらを新入社員に伝承していくことで組織風土を醸成することができるというメリットがあります。
また、メンターになった社員はメンティーを指導するという意識から、新たな責任感が生まれるとともに、自分の立ち位置を再認識することもできます。他にも、管理職に就く前の社員にメンターとしてマネジメントの一端を体験させるという人材育成効果もあります。
メンティーである新入社員の育成と同時に、新入社員のメンターとなる中堅社員の育成を行うことができるというメリットもあります。ここ最近はメンター制度を導入し、新入社員をじっくり育てながら中長期的に強固な組織基盤の構築に力を入れる企業が増えつつあります。

人間関係が希薄化している時代だからこそメンターが必要とされる

近年、新入社員の離職率が増加している主な原因の一つに、上司や同僚に仕事の悩みを相談できないということが挙げられます。また、個人の成果も強く求められる傾向が強くなってきており、新しく入社してくる後輩や年下の社員に対してもライバル意識を持ってしまい、社員間のコミュニケーションが不足するという問題も出てきています。このような状況の中で、仕事上の利害に関係しないメンターであれば、新入社員の悩みの相談にも乗りやすく、メンタル面を支援できます。
つまり、メンター制度を導入することで企業内のコミュニケーションが活発化するだけでなく、新入社員の離職率を低下させ、さらには成果を上げられる組織基盤の構築に貢献することが期待できと言えるのです。

まとめ

ご紹介したように、メンターの役割は多岐に亘ります。また、世の中の変化に合わせた中長期的な視点を持って取り組む必要があるため、確実で正しい手法があるわけではありません。そのため、企業風土や組織の状況に合った適切なメンター制度の導入と柔軟な運用が求められます。
効果的にメンター制度を活用し、強靭な会社組織の構築を目指しましょう。


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