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2018-12-142018/12/15

行動理念とは何か?企業における役割と意味、その作り方を一から解説

行動理念とは


「行動理念」は、社員が企業人として行動する上での基本的な考え方を示すものです。しかし、意外とその役割と意味を正しく理解している経営者は少ないように思えます。「行動指針」と混同されている方も多いことでしょう。

そこで本記事では、「行動理念」の企業における役割と意味、「行動指針」との違いを解説します。作り方もあわせて解説していますので、「経営理念」が完成したら、次は「行動理念」をじっくり考えてみてください。

行動理念とは?

行動理念は、社員たちの仕事に対する考え方、関わり方を示すものです。経営理念と基本方針は【会社】を主語として作成しますが、「行動理念」は【社員】を主語として作成します。

社員の行動によって会社の向かう方向が変わりますし、顧客やクライアントからの印象も社員の行動で変わるものです。行動理念は、会社が社員に求める「行動の基本的な考え方」を示すもので、共通して認識してもらうことで、ベクトルを一つにします。

行動理念と行動指針の違い

行動理念は、行動を起こす際の理由となる基本的な考え方のことで、言わば概念です。具体的な行動を示すものではなく、考え方の基準を示します。

行動指針は、行動理念を達成するための具体的な行動を示したものです。まず行動理念があって、それに基づいて行動指針を定めます。

一般的にはこのような違いがありますが、実際には行動理念と行動指針をきちんと区別していない企業が多いようです。社員に行動の基準や指針が伝われば、どちらの言葉を使うかは大きな問題ではありませんが、「行動理念」→「行動指針」が正しい順番であることを理解しておきましょう。

厳密に言えば、「経営理念」をピラミッドの頂点にし、以下の順番で理念・指針を考えます。

「経営理念」

「基本方針」
↓↓
「行動理念」
↓↓↓
「行動指針」

行動指針については、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも参考にご覧ください。

経営理念とは?社員の成長が加速する経営理念の作り方 5つのステップ、参考にしたい事例7つも紹介

行動理念の役割

企業が目指すべき指針として経営理念を掲げますが、でもそれだけでは、社員は実際にどのような行動をすればいいのか、わからないですよね。それに、社員がそれぞれ好き勝手に行動していては、一丸となって(足並みを揃えて)経営理念を実現する、といったことができません。

社員は各々、仕事に対する取り組み方や考え方が異なるのは当然ですが、経営理念を実現するには、同じ方向(ベクトル)を向いて行動する考え方の基準が必要となります。それが「行動理念」の役割です。

行動理念は、社員の行動を「縛るもの」ではなく、仕事をする上での「判断のよりどころ」になるような内容でなければいけません。あらかじめ行動の基準を決めておけば、行動に迷った時に、間違った方向に進むのを防ぐことができます。

行動理念の役割

行動理念の作り方

行動理念は、7つの視点で捉えると考えやすいです。

  • 1.【顧客】に対する方針を実現するために、社員がすべき行動
  • 2.【商品・サービス】に対する方針を実現するために、社員がすべき行動
  • 3.【社員】に対する方針を実現するために、社員がすべき行動
  • 4.【会社】に対する方針を実現するために、社員がすべき行動
  • 5.【地域】に対する方針を実現するために、社員がすべき行動
  • 6. 会社の「基本方針】を実現するためにすべき行動
  • 7. 違う方向を向いて仕事をしている社員を、同じ方向に向けるための方針

基本的な行動を【顧客】【商品・サービス】【社員】【会社】【地域】の5つに分類すると、それぞれの状況に応じた行動理念を考えやすいです。その上で、会社の「基本方針」を実現するためにどういった行動をとってもらいたいのか、どの方向に向かって行動してもらいたいのかを考えてみてください。

行動理念は、社員が同じ方向(ベクトル)に向かい、経営理念を達成できるようにすることが最終的な目的ですから、常に経営理念を頭に置いて考えましょう。

行動理念の語尾を「〜します」と表現する

行動理念を「〜すべき」や「〜しなさい」といった語尾にすると、強制的に従わされる印象を与えてしまいます。自分の行動を強い言葉で束縛する言い方に反発を覚える社員もいるかもしれません。

語尾を「〜します」という表現でまとめると、社員自身の行動理念となるため、自発性を促すことができます。強制するのではなく、「自分から行動している」という意識を持たせることが大事です。

内容的には、「こういう風に行動しなさい」という意味ではあるのですが、表現ひとつで印象が大きく変わります。先に述べたように、「行動理念」は【社員】が主語になるので、社員が自発的に行動できるような表現とまとめるようにしましょう。

行動理念に合わない社員がいた場合は?

行動理念を明確にすると、考え方が合わない社員、守らない社員も出てくることでしょう。そうした社員は経営理念の段階から納得していないことが多いので、行動理念を整えると辞めてしまう可能性があります。

しかし、その社員がいくら優秀であっても、経営理念や行動理念に反した行動をとるようであれば、会社にとってはマイナスになるでしょう。行動理念は社員の行動を制限するものではないですが、優秀だからといって、一人だけ違うベクトルで仕事をすることを認めるのはよくありません。

行動理念を守らない社員がいると、他の社員のモチベーションを下げたり、不満の原因になったりするので、周囲に悪影響を与える恐れがあります。

社員の多くが行動理念に不満を抱いているのであれば、見直しを検討する必要がありますが、そうでなければ、たとえ優秀な人材であっても、理念に反する行動をするようなら、会社を離れてもらった方が会社のためになるでしょう。

おわりに

「行動理念」が社員全員に浸透するまでは時間がかかると思いますが、焦ってはいけません。上述したように「行動理念」は強制するものではないので、社員が自然に意識するようになるのが理想です。

「経営理念」を達成するのに合致した内容であれば、徐々に効果は現れてくるでしょう。「行動理念」の作り方にルールはないので、解説した方法を参考にして、自社に合ったものを考えてみてください。


[最終更新日]2018/12/15

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