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2017-02-01

事例から学ぶ!幹部社員の退職でダメージを負うはずが、経常利益が8倍に

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意見や考え方の食い違いは、人間ですから誰しもに起こり得ることです。とはいえ、会社の場合はそうもいっていられません。例えば、営業の中核を担う幹部社員の突然の退職は、会社のピンチに直結する大きな事態といえるでしょう。

しかし、「考え方がマイナス」な社員が去ったことにより、組織全体の目標推進力が大幅にアップした事例もあります。

彼が辞めたきっかけは、「ビジョン実現型人事評価制度」の導入でした。これからご紹介するのは、社員を正当に評価する制度の導入は、後ろ向きな社員を自然に退職へ導くという実例です。

新しい評価制度の導入で営業部門長がいきなり退職

関西に本社を置く社員28名の建設会社B社にとって、新しい人事制度「ビジョン実現型人事評価制度」の運用は、大きなマイナスからのスタートでした。運用から約3週間後に営業部を取り仕切る中村部長が退職してしまったのです。その影響は大きく、受注のキャンセルや顧客からのクレームが相次ぎ、社員はみな憔悴しきった状態になってしまいました。

当時の状況を、太田社長はこう振り返ります。

「正直、最初はショックでした。しかし、2、3日考えると、これは当社が成長するために必然的に起こったことなのだと考え直し、全力で前に進むことを決意しました」

目の上のたんこぶがとれて、部下が奮起

一時は果たして持ち直すことができるかと危ぶまれたB社でしたが、その心配は杞憂に終わりました。なんと、他の社員が受注の減少分をカバーして余りある実績を残し、劇的な成長を遂げたのです。

中村さんの下には社員が2人いて、指示待ちで目標への執着心もそれほどない営業マンでした。ところが、中村さんがいなくなった次の日から、意欲の高い人材に変貌したのです。

じつは、これまで中村さんは売り上げを大きく見せられるよう、利益率が低い工事や赤字の工事ばかりを受注していました。2人の部下にも同じことを強要し、彼らはいやいやそれに従っていたのです。中村さんが辞表を出してきたのも、2人の部下から「こんな上司に評価されたくない」という声が上がるのを恐れたからでした。

それを知った太田社長は、「工事原価をきちんと把握できる仕組みをつくっていなかった私の責任だ」と反省し、原価管理や財務の仕組みを整えていきました。

部門長がマネジメントとPDCAを学ぶ

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他にも成長したのが、工事部長の川上さんです。大手ゼネコンから中途入社した川上さんは「ビジョン実現型人事評価制度」が導入されたことで、部下への指導法や自分のやるべきことが明確になったといいます。また、マネジメントの能力も伸びました。

部下全員の現状を「評価」して把握し、「育成面談」で成長目標を明確にする。「チャレンジシート」で日々、チェックしながら改善、指導していく。「ビジョン実現型人事評価制度」の運用を通じて、部下が成長していくさまを実感できたといいます。

さらに、人事評価制度の運用で、本当のPDCAの実践と成果を初めて体験し学んだことは大きいと感じており、「建設業界に長年勤めていたため、PDCAについては理解していたつもりでいましたが、実際に体験すると目からウロコでした」とは、語っています。

リーダーになるためには何が必要かを学んだ

また、入社3~4年目の中堅社員がリーダーとして育ったことも大きな成果でした。次期リーダー候補として期待されていた社員は何人かいたのですが、制度導入前はリーダーになってもらうための指導はほとんど行われていない状況でした。なかには、「技術的なスキルを磨き続けるのがリーダーの条件」と勘違いした人もいたほどです。

それが、評価制度の導入でリーダーの役割が明確になりました。成長意欲が高い人が多かったこともバネとなって、一気に主任、係長クラスのリーダーが充実したのです。

こうして、同社の次年度決算は前年度の約8倍の経常利益を実現しました。

おわりに

中小企業にとって、後ろ向きな社員は負の影響をもたらします。会社側から辞めさせようとすると労務トラブルの危険がありますし、他の社員への影響も心配です。しかし、「ビジョン実現型人事評価制度」を導入すれば、後ろ向きな社員は不思議と自ら去っていくことでしょう。

「中村が営業のトップに居座ったままだったら、今の会社の成長はなかったと思う」と、太田社長は当時を振り返ります。そして、次のステージへと、今もチャレンジし続けているのです。

*記事中の登場人物は全て仮名です。


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